講師名 槙 邦彦担当:社会(日本史、世界史、現代社会)・総合学習(地球市民入門)
「地球市民入門」は、様々な経験を経た上で自分の世界を持ちながら世界にコツコツと働きかける大人の話を聞き、生徒の社会的な視野を広げることを狙いに授業をしてきました。昨年度は週替わりでゲストをお呼びしていたのですが、今年度は授業3~4回程度を1シリーズとしてテーマを深めていくスタイルに変えました。
きっかけは、今年度から授業のボランティアに入ってくださっている三輪さんのお話を聞いた時の事です。三輪さんの娘さんが不登校だった時期があり、親としての葛藤をいろいろ話してくださったのでした。今では教員を目指しているその娘さんを言葉ではなく態度でエールを送ろうと、三輪さん自身がこの学校のボランティアに参加されたとのこと。
「初めて親の気持ちがなんとなくわかったような気がしました」
「家でお母さんの話を聞いてみたいと思いました」
そんな反応が生徒から出てきたので、これで置いておくのはもったいないと思いました。
そこで不登校新聞(現fonte)の初代編集長で現在は若者の居場所「コムニタス・フォロ」を主宰している山下耕平さんにお越しいただき、山下さんの柔らかな語りで学校や社会に対する思い込みを緩めてもらい、その次の授業では「学校とは?」「学力とは?」といった問いをみんなで考え、それをポストイットに書いて全体でシェアしていきました。
そんな経過を経て、「不登校問題について」シリーズが終わった時に書いてもらったのがこのレポートです。
Q どうして学校に行けなくなる子どもがいるのだと思いますか?
- 一度いかなくなると、学校が自分にとって一番苦手な場所になるから。
- 場の雰囲気に慣れなくて。
- 自分にあわなくて、その場にいるのが苦痛だから。
- お金(がないため)。
- いじめ(複数)。
- 学校に居場所がない。
- いじめ等の理由で身体が「学校」または「勉強」を拒絶しているから。
- 学校での授業、または人間関係に嫌気が差したから。
- 色々な理由があると思う。人間関係、勉強、教師との対立、不規則な生活等。
- 気があう子がいないから。
- 勉強についていけないから。
- 勉強が嫌い、人と付き合うのが嫌い、他にやりたいことがある。
- なぞのランクづけがあるから。
- 自分の考えのない人たちが多いから。
- 「学校に言っても何も面白くない」「いじめられる」「怠け」等と思うようなことが一杯あるから。
- 学校に合わない子どもが必ず何人かいるから。
- 学校でやっているコトに違和感を感じる子どもがいるから。
- いじめなどで助けてくれる人がいないから。
- 人間一人ひとり個性があるのに、誰かが皆同じ(平等ではない)にしようとして、その流れに嫌がる子や、ついていけない子が絶対にいるから。そういう流れなんか作るな!!
- 現代の学校の教師は人情に欠けている人が多いから。
- 情報化社会になりパソコンでネットを使ったりゲームをするなど家でも十分楽しめるようになったから。
- いじめや暴力が常態化し、行きづらくなってきているから。
- 出る杭は打たれる、みたいな感じがあり、どこか人と違うことをすれば変な奴と思われバッシングを受けるから。
- 親しい人ができず罵られるから。
Q学校に行けない子どもと出会ったら、なんと言ってあげたいですか?
- 自分のペースでがんばればいい
- 学校に行くのが当たり前だと思わなくていい。
- 学校に行っている子には経験できないことが絶対にある。私もほかの子にはきっと出来ないであろう経験をしたと思っているから。
- 人として学んでいる最中だから、うきしずみがはげしいんだと思う。
- あせる必要はないし、自分をおかしいんだと思わないで自信を持って生きればいい。
- 今は心の傷を癒していてもいいけど、いつかは自身が変わらないと駄目だよ。
- 話を聞いてあげたい。そしてその子のためになる一番良い方法を一緒に考えてあげたい。
- 自分も行けないときがあったので「無理していかなくてもいいよ」と言ってあげたいです。
- 何かやりたいことでもあんのか?
- 理由もなくいじめにあって学校にいかないのならわかるけど、自分の性格がイヤがられてたりしてるのに気づかずに、人のせいにして学校に行かないのは、学校に行くか行かないかはいいけど、人のせいにするな。
- 行かなくても良いけど、そのうち後悔する日が来るで。と言う。実際に僕がそうやったから。
- ゆっくりボチボチで良いよ。
- 周りを気にせず、自分の道を突き進め!!(程々に・・・)
- まずは何でも悩みを話してみて、と話しかけてあげたいですね。可能であれば協力もするでしょう。そして、出きることなら、早めに復帰するように言うでしょう。学校を休むと後が大変になることを自分が実際に経験しているから。
- 僕は何もいいません
Q学校に行けない子どものために、社会は何をすればいいと思いますか?
- ハレ物をさわる感じで不登校の子を扱わないでほしい。
- 不登校をめずらしく思わないでほしい。フリースクールなど自分の居場所が見つけられる場所をたくさん作ってもらいたい。
- 補助金制度をあげ、一人ひとりの実態状況を把握し、それにあう補助をだす。
- デリケートだと思うから何も言わない。変に声をかけることで、よけいいやな気持ちになってほしくないから。
- 学校に行きやすい環境にすること。
- 学校は行けなきゃいけないプレッシャーをかけないこと。
- イジメなどの罪を年齢関係なく重い罪または刑にする。
- 居場所のない子達に居場所を作る。
- メディアが報道しない。
- 新聞等の広告に不登校者に対する相談センターの宣伝を行う。
- 学校で月一に生徒を対象としたカウンセリングを行う。
- 色々なパターンがあると思うからフリースクールのような場所の提供も必要だと思う。しかし自分自身の力で立てるように影でそっと支えていてほしいと思う。
- 行けなくてもいい職業につけるようにすればいいと思う。
- あたたかく見守ればいいと思います。
- 「学校に行けない子どものための学校」を作ればいいと思う(多分実現不可能)
- 通信制の学校を増やす。
- スクールサポーターなどを配置する。全面フォロー。いじめなどがあれば認めるなど。
- まず、学校という社会的集団を大幅に変える!!どう変えるかは、今はよくわからないが・・・
- いじめや校内暴力が発生しない環境づくり。
- 個人の学力にあった新しいスタイルの授業。
- 悩みを相談できる人やサポートの配置など。
- 不登校の子が集まる共同体を作ればいいのでは。せっかく学校へ行ってないのだから、そこで別の何かが学べるのでは。
Qその他、思うことを書いてください。
- 私は不登校になったことをHOKORIに思う。
- 社会というより親(家族)のプレッシャーが更に行きにくくしていると思う。親の気持ちも理解できるけど・・・
- 目に見えるものだけでなく、目に見えないものにもっと目をむけるべき。
- 不登校を改善する最良の方法は周囲の環境を変えることではなくて、自身を変えることだ。環境が変わっても自身が変わらなかったら、いつか不登校が再発して何も始まらない。
- 「不登校」という言い方に疑問を感じる。一言で学校に行けてない子、行かない子を「不登校」で片付けてほしくないと思いました。
- 不登校やったって言うだけで違う目で見られる感じがあるので不登校なってたとか関係なくなっていったらいいなと思います。
- 習慣さえついてしまえば、何も起こらなければ続くんだろうけど・・・その何かを個人個人で解決するっきゃないと思う。
- 不登校を問題にすることじたい、無駄だと思います。
- やっぱりちゃんと中学校に行っておけばよかった・・・(笑)けど、やる気になれば家でも学習できるということに気がついた!
- 大人はもっとしっかり子どもと向き合おう!!
- 不登校、これは世間から見ると「さぼり」「ばか」などとよく言われますが、そんな一筋縄で解決できる問題ではありません。今後時代が進むにつれて、さらに難しい問題がでてくると思います。それにあわせて社会も対応できる力が必要でしょう。










