有機農業ボランティア研修

<インターナショナルスクール通信 大阪YMCA IHS>

11agri01.JPG11agri02.JPG 毎年夏休みに希望者を募って行われる「有機農業ボランティア研修」。今年も1年生から3年生までの生徒14名が参加しました。行き先は、大阪府能勢町。こちらで30年以上にわたって有機農業を実践している尾崎零さんの農場「べじたぶるはーつ」で実際に作業をお手伝いしながら有機農業を学びました。朝早くから夕方まで畑に出て草刈りなどをして、夜には尾崎さんや他の方から講義を受けるという盛りだくさんの内容です。


11agri03.JPG 去年もこの研修に参加した生徒もいますが、多くは生まれて初めて畑で作業をするという生徒たちです。鎌の使い方などを一から学んで、苦労しながらも楽しそうに作業をしていました。農薬や化学肥料を一切使わない有機農業を実践している畑だからこそ虫や蛙も多く生きており雑草も非常に元気に生い茂っています。そういったいわゆる健康な畑というものを身をもって体験し、農業を通して環境問題についても深く考えていくことができました。

11agri04.JPG

11agri05.JPG

11agri06.JPG 研修一日目の夜には、以前インターナショナルハイスクールで環境論の授業もしていただいたことのある布施健吾先生の講義を受けました。布施先生は虫や野草のエキスパートで、屋久島などで野生動植物の調査をされている方です。人がまったく足を踏み入れない地域での調査についてのお話をきれいな野生植物の写真を見ながら聞くことができました。リアリティのあるお話に生徒たちも引き込まれていました。

11agri07.JPG その後、外に出て宿泊施設の周りにどんな虫がいるのか、電灯とシーツを使った「ライトトラップ」という方法で観察をしたりもしました。

11agri08.JPG 二日目の夜には今回の研修のコーディネーターもつとめていただいた木野環境というNPOの丸谷先生から環境問題の仕組みについて、アカデミックな講義を受けました。「エントロピー」という耳慣れない用語をキーワードに分かりやすく環境問題の仕組みを学ぶことができました。
 最終日にはお世話になっている尾崎さんから直接、有機農業とは何かという話を伺うこともできました。日中の農作業の疲れを見せつつも、みな興味深そうに質問をしていました。