木藤 和子

91年卒業(1期生)

木藤 和子

97年 オハイオ州立大学修士課程修了
現在 オハイオ州コロンバス市立小学校 障害児学級教員
(私立大手前中学校卒業)

「自由すぎるほど、自由に。厳しすぎるほど、厳しく。」
もう16年前にもなるのですが、15歳の多感な心で、進路について、自由について、人生について真剣に悩んでいた当時、新設校案内の新聞記事のこの言葉が不思議な魅力をもって私に訴えてきたのを覚えています。

それが、YMCA International High Schoolと私の初めての出会いでした。
1989年の4月にYIHS第一期生として入学。それから卒業 までの三年間は、常に自分が試され、磨かれた時でした。

六甲・野辺山・阿南キャンプ、生徒会、弁論大会、タイへの修学旅行。
その一つ一つが今でもかけがえ のない思い出となったのは、そこに先生方そして友人との素晴らしい人間関係があったからです。
多くの先生方が、体当たりで私達に問い掛け、教えて下さり、 また私達生徒の率直な疑問、悩みも真剣に受け入れて下さいました。
私にとってYIHSでの高校生活は、あのフレーズ通り、自由について、責任について、人の命の尊さについて考え、取り組むことのできた、”a little treasure”です。

1991年に渡米。オハイオ州立大学にてSpecial EducationでB.S.とM.A.を取得。オハイオ州コロンバス市立小学校の障害児学級教師として働き始めて、今年で丸6年が経ちました。

現在は、 障害児保育のクラスを担当しており、自閉症をもつ5歳児の男の子達7人と、奮闘の毎日です。
一つの言葉を覚えて貰うのに数ヶ月かかったり、おしめをかえたり、蹴られたり、噛まれたりと色々と挑戦も多いのですが、それだけやりがいのある仕事です。
年齢を超えて、人と人がぶつかり合える仕事。私にとってその全 てが大きな恵みです。
YIHSとの出会いが無かったら、きっと得る事のなかった恵みです。