世界緑化フォーラム2005 ニュージーランド ロトルア緑の展覧会

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去年に引き続き、今年も7月26日から8月9日までの2週間、生徒10名と引率2名は、ニュージーランドのロトルア市で、協力代表校として「世界緑化フォーラム2005 ロトルア緑の展覧会」を実施しました。

これは、ロトルア市とNPO法人「世界緑化ムーブメント推進委員会(GPM)」が共催したもので、日本から絵を持ち込み、現地で展覧会を実施後、オークションにかけ、その資金で植樹活動を実施するという、斬新なアイディアのものです。ロトルア市は、ニュージーランドの北島に位置する緑と湖に恵まれた国際観光都市ですが、近年アジア、特に日本からの観光客の急激な増加に伴い、大型旅客機の離発着のために地元のロトルア空港の滑走路を大幅に拡張することになり、多くの樹木を伐採する結果となりました。それにより失われた緑を取り戻すことと、現地の先住民族であるマオリの人々の心を癒すことを目的に、Osaka YMCA International High Schoolの学生10名が立ち上がり、国境を越えた環境プロジェクトを実施しました。
ロトルア緑の展覧会は、展覧会事業に留まらず、展覧会を観に来て下さった人々に対する音楽演奏披露や日本の伝統的な遊び、手工芸品などの文化紹介も同時に開催しており、生徒たち自らが様々なアイデアを出し合い、展覧会に訪れた多くのニュージーランドの人々を楽しませました。さらに展覧会に人々を招くためのチラシ作りや、それらの配布・メディア訪問に至るまで、全ての過程で大きな活躍をしました。
このようにロトルア緑の展覧会は、国境を越えた青少年による緑の祭典として、大きな成果を生み、国際文化交流、緑化推進、芸術教育振興などの様々な面において、新しいタイプの国際貢献となりました。

日本庭園を造ってしまいました!

 

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GPM(Greener Planet Movement)日本代表校として、今年成果が大きかったのは、日本庭園造りです。限られた資材・時間・予算にかかわらず、何と、JPC高校(John Paul College)のInternational Class Siteの中庭に、大きな禅寺風(?)和風庭園が完成!新聞の取材も来て、大反響でした。JPCの先生たちにも絶賛されました!

展覧会・オークションまで

 

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着物を着て、街頭で展覧会・オークションのプロモーション活動! Daily Post, Rotorua Radioなど、地元メディアも訪問しました。絵の仕分けや展示も楽しくできました。会場はRotorua Arts Village Experienceという、とても素敵な建物でした。

オークション当日

 

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オークション会場で、折り紙はもちろん、コマ・紙風船・竹とんぼにけん玉などなど、たくさんの日本の遊びを手に取って体験していただきました。練習を重ねた今年のテーマソング「川の流れのように」は、きれいにハモれましたよ。もっとたくさんの参加者に来てほしかったのですが、ホストファミリーの皆さんのおかげで楽しく過ごせました。夕立の後の虹がとってもきれいでした。前日には、ロトルア市長も来られ、散々迷った挙句、市長賞を決められ、その後私たち一人一人と握手して下さり、市庁舎の彼の部屋まで招待してくれました(ペンを頂きました!)。

植樹活動

 

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今年は、JPC高校の裏に、たくさんの木を植えることができました。急斜面を這いつくばるようにしてブッシュを刈り、それからの植樹でしたから、ずいぶんと働きました。鳥のさえずりが始終聞こえ、プキコ(NZ独特の鳥)がブッシュから出てきたり、植樹をしながらもNZの自然をいつも感じていました。JPCはロトルア市から「環境教育賞」を受賞している特別な学校です。

ロトルア近辺の自然

 

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ロトルアからものの10分も車を走らせると、もう大自然の真ん中に行けてしまいます。大きなカルデラのロトルア湖と町を見下ろす高台、マオリ族の聖地のブルーレイクやワイマングの大噴火地帯、いろいろなところで大自然を満喫し、人間と自然について思いをめぐらせました。農場の羊や牛・馬などとも文字通り「ふれあい」ました。

オークランド

 

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帰りにオークランドで観光・ショッピングを楽しみました。新旧の建物が混在したとてもきれいな港町です。宿泊したオークランドYMCAは規模も大きく、活発に活動をしているそうです。

Kia Ora! (See You Again!)

 

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ホストのみなさんにはホントにお世話になりました。2週間、毎日のステイでしたから、大変だったと思います。いろいろわがままを言ったかもしれませんが、お蔭様で、NZで多くの発見・体験をすることができました。感謝に絶えません。また、奥さんのTrishさんと初めから私たちを迎えていただき、わがままを聞き入れてくださり、空港の最後の最後、見えなくなってもまだ見送ってくださっていたGPMのDavidさん。ホントにありがとうございました。Kia ora!!!

○生徒の感想・その1

 


13_52_1.jpg私がニュージーランドに滞在した約2週間は今思うと私にとって夢のような毎日で、一瞬のうちに過ぎていってしまった。わたしはニュージーランドもホームステイも初めてで、最初はすごく緊張したけどなぜか不安はそんなになかった。むこうで目にするもの全てが私にとって新鮮で毎日驚きと発見の連続だった。ずっとドキドキワクワクしていた。出発する前も滞在中もそして帰ってきたあともまだ少しドキドキが残っていた。行く前はほんの少しだけ心配していた事だけどホームシックにはちっともならなかった。ホームシックになってる暇がなかったというのもあるかもしれないが、それ以上に私は幸運で温かい家庭にホームステイさせてもらえた。お父さんもお母さんもとても優しくて日本に帰りたいなど一度も思わなかった。というか正直帰りたくなかった。そのくらいこの旅は私にとっていいものになった。
ホームステイもよかったけど、毎日の行事がとても楽しかった。展覧会&オークションの準備をしつつ、いろんな所へ連れていってもらっていろんな経験をさせてもらった。学校に行って木を植えたり、日本庭園をつくったりもした。何をするのも全員で協力しあえたと思う。最初はバラバラだったけどみんなでひとつになってそれと同時に日に日に仲良くなっていくのを感じた。気づいたらひとりひとり一生懸命で知らない間に協力しあえていた気がする。毎日疲れているはずなのに、そんなに疲れを感じることなかった。一日が終わると達成感みたいなのでとても気分が良かった。とても眠いのにその一日をふりかえるとまたドキドキしたりして、すぐには寝つけなかった。今思うと少し笑えるかもしれないが、そのときはニュージーランドでの限られた時間の中で寝るのはもったいないと本気で思った。寝るのがいやで、早く明日にならないかな、でも明日になったら残り○日でニュージーランドの生活が終わっちゃうな…毎日そんなことを思いながら私は眠りについた。こんなにも毎日を大切に思ったことはなかった。なんか幸せだった。---(抜粋)

○生徒の感想・その2

 

13_54_1.jpg私はこの活動のことを始めて知った時、
「これって本当にできるのかな?」
と思いました。
「植林活動」とか「チャリティーオークション」は何回も聞いたことがあるけれど、「高校生が描いた絵を売る」ということは私は今まで聞いたことがなかったからです。
去年、先輩や同級生の人たちが実際にニュージーランドへ行って活動してきているのだから、みんなでがんばったらできるのだろうと思ったけれど、やっぱり不安でした。「高校生の描いた絵が本当に売れるのか」という不安と「英語の国へ行って、何もわからなくてくじけてしまわないか」という不安がありました。不安だらけで、申し込むのをやめようかと何度も思ったけれど申し込みました。
「こんなにいいチャンスは、これを逃したらもう二度と来ない!」
と思ったからです。
私は今まで、地球の環境のことや植林活動のことは自分からは遠く感じていました。地球の緑がどんどん失われているのは知っていたけど、くわしくはよくわかっていなかったし、ゴミは減らさなくてはいけないと思っていても実際にはたくさんのゴミをだしていたりしました。自分が何もできていないとわかった私は「実際に自分の手で直接、地球の緑に触れてみたらどうだろう。」と思いました。
---(抜粋)