知的障害者施設でのボランティア体験

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毎年、大阪YMCAインターナショナルハイスクールの夏休みは長いのですが、その長い夏休みをより実りあるものにするために様々なプログラムが提供されています。この知的障害者施設でのボランティア研修もそんなプログラムの一つです。
 生徒たちは、奈良市水間町にある「あおはに」という施設で利用者の方々と一緒に作業を行ったり、利用者の方々の補助をしたりします。施設内では様々な障害を持った人々が共同で生活し、作業をしています。クラフト班と呼ばれるグループはエコバッグなどの商品を作っていますし、クリエイティブ班では絵を描いたりしています。それ以外にも利用者の方の持つ障害の程度に合わせて様々な活動が日々行われています。また、夏休みということで中学生以下の障害を持った子ども達も通っていましたので、その子ども達と一緒に遊んだりもしました。
 3泊4日の研修で一体どのように感じ、何を学んだのでしょうか。感想文の一部をご覧下さい。

 (略)1日目のお昼に、それまで同じ部屋で作業していた利用者の女性が話しかけてきてくれました。そのときは早口で一方的にしゃべっていたので何をどう答えて良いのかわからずただ愛想笑いをするだけでコミュニケーションは取れませんでした。その後、昼食を済ませて作業場に戻る途中にもう一度その方に出会いました。彼女は自分の名前と近くにいた同じクラフト班の男性の名前を教えてくれました。さっき、私が返事できずにいたからきっと彼女は怒っているのだろうと思っていたので、彼女の態度はうれしかったです。
 (中略)
 エコバッグ作りは単純な作業の繰り返しばかりでしんどいのですが、合間に利用者さんと会話できるのは、ちょっとした息抜きにもなったし、何よりコミュニケーションが取れたことがうれしかったです。
 (中略)
 最終日はサマースクールのお手伝いで子ども達と過ごせてよかったです。すぐに言うことを聞いてはくれないけれどじっくりと話せばちゃんと分かってくれました。
 これから別の場所で知的障害を持つ人に会っても焦らずにゆっくり話すことが出来ると思いました。しんどいことや驚いたこともあったけど、あおはにに来れて良かったです。