大阪YMCAサポートクラス

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サポートクラス25周年記念講演

大阪YMCAサポートクラスは、たくさんの子どもたちや保護者の皆さまをはじめとする多くの方々と共に歩み、支えられ、25周年を迎えることができました。これまでの歩みを振り返り、新しい時代を見据えながら、子どもたちが主体的に生きていく力を育むために私たち大人に何ができるか、教育的視点からはサポートクラスのスーパーバイザーの竹田契一先生に、そして心の面では多くの子どもたちを支えてくださった金泰子先生にお話をいただきました。
コロナ禍でオンライン開催となりましたが、保護者、保育や教育に携わられている方々、関係機関の支援者の方々など、多くの皆様にご参加いただきました。

宮原 学先生(大阪YMCA発達支援事業部責任者)

1.「25周年を迎えて」

大阪YMCA発達支援事業部責任者 宮原 学

大阪YMCAサポートクラスの25周年記念講演を2月13日に大阪教育大学名誉教授であり、サポートクラスのスーパーバイザーの竹田契一先生、大阪医科薬科大学病院小児科医師の金 泰子先生にご講演をいただきました。新型コロナウイルスの感染拡大を予防のために急遽、オンラインでの開催となり、急な変更の中でご講演いただきました竹田先生、金先生をはじめ、ご参加いただきました皆さまに改めて感謝申し上げます。
大阪YMCAのサポートクラスのはじまりは、その当時、発達障害ということばが一般的でない1996年まで遡ります。一人ひとりと向き合い、社会の変化に応じて、豊かな人間関係を築くために必要なコミュニケーションスキル、より良く生きていくために必要な学ぶ力、わからないことの解決方法、そして楽しく達成感を得て、交流の場をひろげていくことを開設より、大切な目標としてまいりました。皆さまと、ともに歩み、25年目を迎えることができました。一人ひとりに寄り添い、決して画一的でないさまざまな活動を通じて、一人ひとりが豊かになるよう、「みつかる、つながる、よくなっていく」、サポートクラスとして、これからも歩み続けます。

2.「自分らしい自立に向けて取り組むべきこと 〜ソーシャルスキルとライフスキルを中心に〜」

竹田 契一先生(大阪教育大学名誉教授、サポートクラススーパーバイザー)

竹田 契一先生(大阪教育大学名誉教授、サポートクラススーパーバイザー)

サポートクラス開設当初からスーパーバイザーとして関わっていただいている竹田契一先生からは、神戸サポートプログラム(1994~)、および大阪サポートクラス(1996~)で実施してきた小集団指導の根幹となる特性理解や指導の原理についてお話いただきました。神経発達障害群の中の、特にASD、ADHD、LDのある子どもたちの困り感とその原因を多くの具体例とともにご説明いただき、子どもの自立に向けて保護者や支援者の立場に立った接し方をお話いただきました。

    【参加者の感想(抜粋)】

  • 改めて、一人ひとり違う多様性をどう理解していくかが大切だとわかりました。

  • ユニークな感性を活かすことや、見通しがあると落ち着いてこなせるという長所を活かす視点を持って接したいです。

  • 子どもの発達段階に合わせた指導の大切さを心に留めておきます。

  • 自立に向けた生活力をつけるためにも、親がどこまで手伝うべきかを意識して、少しずつ手を引いていくことにします。

  • 段取り力やメタ認知の大切さがわかりました。

  • やってみて、させてみて、確認する…、教育の基本を再認識しました。

  • 多重知能の考え方を知りました。

  • 自信をつけるためにも、日々の小さな達成感を積み重ねるようなかかわりをしていきたいです。

3.「子どもたちに関わる大人ができること 〜自己肯定感につながる支援〜」

金 泰子先生(大阪医科薬科大学 小児科医師)

金 泰子先生(大阪医科薬科大学 小児科医師)

金泰子先生は、小児科医の視点から発達障害のある子どもたちとの実際の触れ合いを通した素晴らしい出会いなどを熱く語ってくださいました。ネガティブに捉えられがちな発達障害のポジティブな側面について、理解が深まるお話でした。

    【参加者の感想(抜粋)】

  • 困った子と言われる子は困っている子…、その通りですね。

  • 「やればできる、頑張れ、きちんと~ちゃんと~、しっかりと」言ってしまっていました。それから、子どもとの小さな約束(後で~してあげる等)を守るよう気を付けます。

  • 怒らずに“子どもが分かるように”伝える、頑張ったときはほめることを意識したいです。

  • 発達の課題をしっかり見て環境を整えることが大切だとわかりました。

  • 得意なこと、苦手なことは誰にでもある…、脳の働きの違いだと言われて納得です。

  • 特性がある我が子も、周りの力を上手に借りて、自分も工夫していけるようになってほしいです。

  • コロナ禍における子どもの心身の疲弊についてと、コロナ対策の子どもに与える良い面も見えました。

  • 子どもとしっかり話そう。子どもに聞こうと思えました。

共催:神戸YMCAサポートプログラム、大阪YMCAサポートクラス
後援:日本LD学会、全国LD親の会、西宮市教育委員会、大阪市教育委員会