1年生 阿南海洋キャンプ

<インターナショナルスクール通信 大阪YMCA IHS>

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anan10-1.JPG ここ大阪YMCAインターナショナルハイスクールでは毎年この季節になると1年生が揃って徳島県にある大阪YMCAの施設「阿南国際海洋センター」に出かけ3泊4日の海洋キャンプを行います。今年も5月17日から20日まで行われたキャンプの模様をお伝えします。
 大阪からバスで約4時間。到着したのは三方を山に囲まれ、海に面した人里はなれた大自然の中。初日は絶好のカヌー日和。ということで急遽予定を変更して海でのプログラムを行うこととなりました。はじめてカヤックに乗るという生徒も少なくない中で、最初はひっくり返ったりもしていましたが、驚くほど早い上達を見ることができました。カヤックを上手に操り、全員が横に並んで写真におさまることができました。きらきらと光る水面にまぶしそうに目を細めながらも一生懸命楽しんでいました。
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anan10-5.JPG anan10-3.JPGanan10-6.JPGanan10-7.JPGanan10-8.JPG初日の夜にはグループに分かれてのナイトハイクにでかけました。施設内の山道を登りカヌーのオールを取ってくるというそれだけのことですが、街灯一つない暗い道をみんなでお互いつかまりながら懐中電灯の明かりに頼って歩くのは想像以上に怖いようでした。ネイティブの先生たちが暗闇に隠れて脅かしたりすると夜の山々に生徒たちの悲鳴が響いていました。それだけ怖い思いをしたのに、終わった後には「また行きたい」と言うのですから、分からないものです。
 2日目は午前中から湾内に浮かぶ無人島まで、2台のジャンボカヌーで力を合わせて渡りました。沖は流れも速く、また時折大きな船も近くを通るということでみんなの顔も真剣そのもの。無人島では流木を集め、石でかまどを組み、自分たちの力でカレーライスを作りました。おそるおそる飯ごうのふたを開けてみると、そこには輝くような真っ白のご飯がおいしそうに炊けていました。カレーの出来も抜群で、みんなは先を争うようにおかわりをしていました。
 3日目はあいにくの雨でしたが、そんなことは気にもかけず、レインコートを着て朝から元気に海に繰り出しました。午前中はそれぞれカヤックに乗りレースをしたりしました。昨日までとは違う力強い波のうねりを感じ大自然の力に驚かされたりも。午後はホールに集まりネイティブの先生と一緒にゲームを楽しみました。普段学校で見るのとは違う彼らの表情を見ることができました。その日の夕食は予定通り野外料理を行いました。メニューは焼きそばと焼き飯です。前日の昼食のカレーといい、この焼きそばと焼き飯といい、みんなで協力し合って作ったご飯は本当においしいものです。野菜を切ったり、火をおこしたり、いためたり、盛り付けたりとそれぞれがいきいきと動いていたのが印象的です。
 最終日の夜は毎年恒例のキャンプファイヤが予定されていました。今年はあいにくの雨でしたがそれでも屋内のホールでキャンプファイヤを行うことができました。生徒たちはこのキャンプファイヤに備えて3つのグループに分かれて様々なゲームを企画して準備しました。ハンカチ落としやジェスチャークイズ、そのほかにもユニークなゲームをしました。簡単なゲームでもみんなでわいわいやっていると時間がたつのも忘れるほど白熱します。笑顔の耐えないキャンプファイヤでした。最後にはキャンプファイヤの定番ともいえる焼きマシュマロを作って食べました。アメリカ人のKina先生が教えてくれた食べ方は焼いたマシュマロをチョコレートと一緒にクラッカーにはさむというもの。アメリカではバーベキューのデザートの定番だそうです。「スモアー」と呼ばれるこのお菓子、名前の由来は「もう少し、もう少しちょうだい(Some more, Some more)」が転じたものだそうで、一口食べてみるとそれも納得できるおいしさでした。香ばしくとろけたマシュマロとその熱で溶けて絡み合ったチョコレートがクラッカーと合わさり、思わず牛乳がほしくなるほど濃厚でした。その濃い味わいはぎゅっと濃縮された4日間の最後の一夜を飾るのにふさわしいものといえます。
 長いようでいてあっという間に過ぎてしまった阿南海洋センターでの日々を振り返りながらも生徒たちは今日もがんばって授業に励んでいます。その横顔は心なしか、たくましさも備えているように見えました。