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2017年度 自立支援セミナー

今年度は、竹田契一先生(大阪教育大学名誉教授)と向井義先生(薫化舎グループ代表)、そして急遽品川裕香先生(教育ジャーナリスト)をお迎えし、「発達に課題を抱える子どもの社会的自立を支える力とは」というテーマでお話いただきました。

前半の向井先生と品川先生からは、これまでのご経験から、社会的自立を支える(生き抜く力を身に付ける)ために必要な視点をお話していただきました。

 

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・診断名に限らず「発達に課題を抱える子ども」と捉える視点。
・その子が、「乳幼児期からの発達課題をクリアしているのか」を紐解いたり、「なぜできないのか(分かりづらいのか)?」としっかりと本人の話を聞いてあげながら、多角的に問題を解明していく視点。
・①基本的生活習慣(食事、睡眠など)、②体力(バランスの良い筋肉)、これらは社会的自立を支える基本!忍耐・ストレス耐性を高める。
・“子どもの発達課題”とともに“家族の発達課題(家庭内の役割、関係性、計画性など)”を見直す視点。
・支持的な大人(無条件の受容、見捨てない態度等)の存在で、子どもの向社会的行動が増進される。
・怒るのではなく、説明してあげることで初めて理解できる思考の子どももいる。
・自己肯定感だけではなく、「自己効力感」の視点が大切、これは日々の「できた!」経験の積み重ねから育まれる。

 

先生方からのご指摘は、新鮮でとても深く、見落としがちな視点を沢山ご指摘下さりました。最後に、上記視点を踏まえて、発達に課題を抱える子ども達に対して、『社会的自立をあきらめては、もったいない!!』というメッセージをいただき、支援者・保護者の背中を強く押して下さりました。

ご体調が大変すぐれない中、ご丁寧にご講演下さった向井先生、急遽駆けつけて下さった品川先生、本当にありがとうございました。

 

後半は竹田先生から、前半の先生方のお話に解説を添えて、「発達に課題を抱える子どもに対する支援者・保護者の心構え」をいうテーマでお話していただきました。

 

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・両親の家庭内の役割考えよう。
・小言、嫌味を言わない、できたこと(できたプロセス)を褒める。
・本人の話を最後まで聞いてあげる、説教はダメ。
・子どもの障がいではなく、「特性」を理解することが必要。
・メタ認知、自己理解の力を育てるのは大事。
・理解してくれる大人(カリスマティックアダルト)の存在が大切。

竹田先生のお話をうかがって、支援者・保護者それぞれの立場で、深い納得や反省や希望など、様々な感情が浮かんできたことと思います。

竹田先生、状況に合わせてご講演の順番変更やご講演内容の調整を迅速に行ってくださり、また参加者の期待に存分に応えてくださり、本当にありがとうございました。

 

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