てくてく中高生クラス ワークキャンプ
3月30日(金)~31日(土)の1泊2日、てくてく中高生クラスのワーク(就労体験)キャンプを六甲山YMCAで行いました。
このキャンプはクラスでの1年の学びを実践する場として、2日間で2時間×4回のワークを、時給を発生させて行いました。
集合は阪急六甲駅になります。アルバイトを想定していますので、参加者一人での集合、解散となります。ここからタクシーで六甲山YMCAに向かいます。
タクシーは乗車メンバーみんなで割り勘となります。事前に割り勘のルール(例:代表で助手席の人が支払い、レシートをもらって、下車後にみんなで計算する など)を説明し、誰が助手席に乗るかを相談した上でタクシー乗り場に移動です。
どれくらいまでを割り切るべきかもみんなで話し合っていました。
さあ、六甲山YMCAに到着したら、まずはどこに何があるのかを下調べです。働く上でも大切なことです。
しおりの地図と昨年の経験者に聞きながら、場所をチェックしていました。
続いてワークの準備です。ワークではゼッケンを着用します。六甲山YMCAで働くスタッフの人が名前を呼びやすくするためです。
続いてワークする時に、指導者がチェックする内容を事前に知らせます。
このリストを見て、何に気をつけるべきかを確認します。
それが終われば全員で昼食を食べて、午後からのワークに備えます。
ワーク①「会場設営」
六甲山YMCAは団体や企業が研修としても利用します。大ホールや会議室、研修室の清掃はもちろん、指定されたとおりに机やイスのセッティングを行います。
セッティングの内容を聞き、その通りに効率よく準備していきます。
机をセッティングし終えたら、次は使用した備品を干したりもします。
風で飛ばされないように重石を載せるなどの工夫もしていました。
ワーク②「館内・館外清掃」
建物の窓ふきや掃き掃除などを行いました。
最初は拭き方がぎこちない人も、何度も拭くことや効率よく拭く方法を教えてもらいながら学んでいきました。
続いては館外清掃です。これからのキャンプシーズンに向け、秋から冬にかけてたまった落ち葉が枯れ枝の清掃です。
六甲山YMCAの敷地は広大なため、終わりの見えづらい作業でしたが、互いに励ましあって決められた時間まで頑張りました。
せっかく集めた落ち葉なので、みんで最後に暖を取りました。都心では最近は気軽に焚き火などができませんので、これはキャンプ場ならではの楽しみです。この季節でも六甲山はまだ寒いため、ほっとするひと時でした。
ワークを終えて入浴を済ませたら、夕食タイムです。夕食はテーブルマナーの学びを兼ねているため、厨房に特別にステーキをお願いして、フォークとナイフですべて食べる練習をしました。
どう盛り付ければきれいに見えるかも考えながら準備していきます。
フルコースができ上がりました。では、上品にいただきましょう!
この日のためにわざわざレストランで練習をしてきた参加者もいました。すばらしいことです。テーブルマナーだけでなく、食べる速さや会話も意識した夕食となりました。
片付けも自主的に行います。中高生クラスは準備や片付けは指導者に言われなくても自主的に行うことができます。このような姿勢は1年間の就労意識の学びの成果でもあります。
夕食後は、事前に提出した履歴書のチェックを行い、最後に1日の振り返りとして日誌を書いて終了です。
履歴書は自分の分身であり、自分がその場にいなくても相手に伝わるように記載する必要があります。そのため、普段てくてく中高生クラスに参加していない指導者にあえて見てもらい、自分のことがしっかり伝わるかを確認してもらいました。
1日の振り返りもしおりを参考に振り返っていきました。
こうして1日目が終了しました。ワークで疲れていたこともあり、ほぼ全員がすぐに就寝していました。
2日目、起床して身支度を終えたら、部屋の中を掃除して朝食です。
たくさん食べて、ワークに備えましょう。
ワーク3「リネン作業」
六甲山YMCAは宿泊施設を多く保有しています。宿泊棟ごとにその仕様も違います。チェックアウト後の清掃、シーツ交換、浴室清掃など、スタッフから指導受けながら体験しました。
シーツやカバーとかは向きがあるため、よく見本を参考にしないと間違えやすいですが、試行錯誤しながらきれいにセッティングできました。
その他にも・・・
館内のいたるところを清掃しました。
同時並行して浴室清掃も行っています。
細かなところまで指導を受けながら頑張っていました。家でもぜひ実践してほしいです。
昼食を終え、少し休憩をはさんだら最後のワークです。
ワーク④「場内整備」
キャンプ場内の枯れ枝の清掃、枝木の伐採、そしてグラウンド整備、野外炊事場の清掃などをしました。
複数で協力しながら、与えられた仕事をどんどんこなしていきました。
他団体が使った野外炊事の備品も撤収して、次の団体が気持ちよく使えるようにしていきます。
こうしてすべてのワークが終了したら、2日間の振り返りをして給与支給となります。
このときが一番嬉しそうで、頑張って働いたことを実感できる瞬間でした。明細書と金額が合っているかを確かめることも大切なことです。
1泊2日、普段のクラスと違って、実際に働く場に出向いて働きを通じて学べたことは多かったと思います。2018年度がまた始まりますが、課題として感じたことをまた机上でのワークシートとロールプレイを通じて学び、年度終わりの3月にまた実践して、自立に向けた準備をしていきましょう。
ワークキャンプの趣旨をご理解くださり、参加に向けて背中を押していただいた保護者の皆様、そして普段の業務の中で、参加者の社会的自立に向けて指導してくださいました六甲山YMCAのスタッフの皆様、この場をかりてお礼申し上げます。