夏期SST集中教室
8月5~6日の2日間を使って、てくてくクラス、およびステップアップクラスの小学5年生~高校生を対象とした「夏期SST集中教室」を開催しました。SSTとは「ソーシャルスキルトレーニング」の略で、「人や環境と上手に関わっていく力を育む」トレーニングになります。
2日間の指導を担当するのは、サポートクラスの講師で小児発達を専門とした言語聴覚士(以下、ST)3名です。
STは参加者とのコミュニケーションを大切に指導にあたります。作成した教材が参加者の考えを引き出し、理解力や表現力を伸ばすアプローチも同時に行います。小集団でのやり取りを重視した指導は、通常のクラスの学びをより深める機会となります。
今回のSSTのテーマは「問題解決力」「自己理解力」「会話力」です。参加者を3つのグループにわけ、順番に3人のSTがテーマ別に指導にあたります。参加者は1日に3つのテーマについて3人のSTから学ぶという、とても濃厚な2日間を過ごしました。
朝にYMCAに集合し、その日の学びの目的を確認してからグループごとにわかれてSSTを行います。
【問題解決力】
問題解決力は様々な方法で学ぶことができますが、今回は「問題が起きない努力」と「問題が起きた時の対応」の2つにわけて学びました。
1日目は、問題(困りごと)はどこで起きやすいか、何が原因であることが多いかを自己分析し、困った場面にならないための防ぐ手立てをみんなで意見を出し合い、考え方を深めていきました。
2日目は問題(困りごと)が起きた時、誰が対応することが多いかを自己分析した上で、解決に欠かせないスキルである「正しい状況理解」「自己理解」「想像力」を高めるトレーニングを行いました。その上で困った場面での正しい対応についてみんなで意見を出し合い考えを深めました。
【自己理解力】
今回の目標は「客観的な視点で見た自身の性格」について他者に伝えられるようになることでした。
1日目は、自己理解とは何か、自身の性格について多方面から学ぶためにワークを実施し自分の性格について新たな気づきがないかについて探しました。
2日目は、他者からの意見を手がかりにさらに客観的に捉えるようになりました。また、自身が選択した性格について根拠や展望を加え、相互に発表ができました。
【会話力】
1日目は「会話を続ける」をテーマに学びました。まず、会話とはどういうもので、
2日目、小中学生は「協力するための会話」を学ぶために、ゲームの中で会話を通して協力する楽しさを経験をしました。
高校生は「適切な返答」「話し合いの中での会話」「会話は準備できる」ことをテーマに学びました。適切な返答とは何かを考えた後に実践をしながらお互いに客観的に
とても学びの多い2日間でしたが、多くの人が参加してくれて指導者も楽しい2日間でした。サポートクラスでは通常の学び以外にこのような特別な場を作り、楽しさを感じながら苦手なことを学べる時間をこれからも企画していきたいと思います。