てくてくクラス
これ、オレのことかも・・・
ある中学生のてくてくクラスでのお話。SSTの課題で一つの絵の中に複数の登場人物がいて、何か話し合いをしている光景です。でも強く言いすぎる人、無関心な人、話題の意図がわかりづらい人、話し合いの内容とは違った内容を突然話し始める人など、色々な個性の人物が登場するため、なかなか話し合いが進まないという場面です。この場面で、誰(絵の中の人物)が、誰(クラスのメンバーの誰か)なのかをまず当ててみる課題をしました。すると・・・、自分で「これ、オレの事だ!」と自覚できるメンバーが増えてきました。昨年から継続的に自己理解を行ってきた成果でもあります。
SSTでは自分の困り度や特性がわからないとなかなかスキルを習得できません。なぜかと言うと「自分のことじゃない」と講師や他のメンバーからのアドバイスがあってもはねのけてしまうからです。メタ認知という力でもあります。自覚できているとそのテーマで話し合っても意見を受け止める事ができ、SSTのワークとして成り立ちやすくなります。てくてくクラスは色々な段階の中学生クラスがあります。このクラスはようやく自己の気づきが芽生えてきました。今年度は始まったばかりですので、じっくり自己と向き合って、環境に上手に適応できる力をはぐくんでいきましょう。