てくてくクラス
グレーな対応
小学4年生クラスでのSSTの時間のお話。
「学校の遠足で電車に乗って移動中、クラスメイトが騒がしくしていた。注意したいけど、そのクラスメイトはわんぱくで少しらんぼうなところがある。でも周りの大人の人も迷惑そうな顔をしているし・・・」
今までの学年での対応例であれば「『静かにしないとだめだよ』とクラスメイトに言う」「先生に言う」というのがよくありましたが、高学年になってくるとさわいでいる本人の目の前で先生に言うとあとで文句を言われたり、仕返しをされたりする事もあります。「この場面では先生に言う。でもこの場面では先生に言うのではなく、少し様子を見る」など、子ども達にとっては分かりづらい判断を迫られる事が多くなってくるのが高学年以上の悩みでもあります。自分の身を守る事もSSTです。どう判断すればよいか、場面理解をしながら、「こうしたら・・・、どうなる?」と予測をたててみたりしました。最初は「先生に言いつける」という意見が多かったのですが、その後の見通しを伝えると、「あっ、学校でそんなことあった!」と色々な経験を話してくれました。
SSTでは、知識を学ぶだけでなく、子ども達同士が色々な体験を話す場を作り出す事も大切なトレーニングになります。対処方法は一つではないかもしれません。だからこそなるべく複数の同じニーズを持つ子どもたちでの学びが大切になってきます。これからもたくさん話をしながら学びましょうね。