【19期生 広島修学旅行を終えて】
6月25日(水)から27日(金)まで、19期生は修学旅行で広島を訪れました。この修学旅行は、表コミで積み重ねてきた平和学習の集大成として実施したものです。ホームルームや授業で「平和」について考えてきた私たちが、実際に広島の地を訪れることで、その意味をもっと深く、自分のものとして感じてほしい。そんな願いが込められていました。
出発前、生徒たちには次の聖句が与えられていました。
「できれば、せめてあなたがたはすべての人と平和に暮らしなさい。」(ローマの信徒への手紙 12章18節)
旅のはじまりにこのことばを受け取り、「自分にとって『平和』とは何か」を一人ひとりが考えながら、3日間を過ごしました。
初日は、広島平和記念資料館の見学と碑めぐりから始まりました。
資料館では、被爆の実相を伝える数々の展示に触れ、改めて「平和」の重みを感じた時間となりました。「1時間じゃ足りない」「もっと見たかった」――そう言う生徒が多く、真剣なまなざしで展示に向き合う姿が印象的でした。
その後、全学年で折った千羽鶴を「原爆の子の像」に奉納し、祈りを捧げました。
午後の碑めぐりでは、広島女学院の高校生の皆さんにガイドをしていただきました。原爆ドームの周囲にある数々の碑をめぐりながら、ひとつひとつの場所に込められた想いや歴史を学ぶことができました。同世代の高校生が自ら語り部として活動している姿に、心を動かされた生徒も多かったようです。
夜は、生徒企画の「夜プログラム」。聖徳太子ゲームやジェスチャー、スリーヒントクイズなど、工夫をこらした遊びが満載で、たくさんの笑顔があふれる時間になりました。
2日目は、旧日本銀行広島支店や袋町小学校を見学し、被爆体験伝承講話を聴きました。原爆の爪痕が残る場所を自分の目で見て、耳で聞いて、これまで「知っていたはず」のことが、リアルに迫ってくる感覚を覚えたのではないでしょうか。
午後は広島市内の班別行動をしました。事前に計画したプランをもとに、思い思いの時間を過ごしました。カメラを片手に縮景園を散策する班、ゲームセンターで対戦する班、商店街でおそろいのキーホルダーを購入する班...。それぞれの班らしさが表れた自由時間となりました。
夜は、旅の中で考えた「平和」について、一人ひとりがことばにして語る時間を持ちました。自分なりに平和を見つめ直そうとする姿が、そこにはありました。涙ながらに語る生徒、過去の自分と向き合う生徒、無力感を覚える生徒...。それでもみんな、それぞれの「いまの答え」を、自分のことばで語ってくれました。
最終日は宮島観光へ。水族館を訪れたり、穴子丼や広島焼を味わったりと、それぞれが思いきり楽しみました。
「楽しかった」だけでは終わらない3日間。広島で見たもの、聞いたこと、感じたこと。そして友だちと過ごした時間。19期生にとって、心に残る大切な旅になったと思います。