学校長からのメッセージ

山根 一毅

弱さは光~ともに歩む力のかたち~

学校長 山根 一毅

私たちの社会では、「強くなくては生きていけない」という主張を耳にすることがあります。ですが、本当にそうでしょうか?強さを主張するもの同士が、互いを傷つけ合い、大きな犠牲を払うことになる現実を、私たちは知っています。だからこそ、そんな主張は間違っていると私は思います。

表現・コミュニケーション学科(表コミ)には、「自分は弱くちっぽけな存在だ」と感じながら入学する生徒たちが多くいます。そして、それが私たちの学校=表コミの誇りです。なぜなら、そのような人たちの集まりだからこそ、この社会の様々な「弱くされた人々」の存在に気づくことができ、寄り添い、共に歩み、不安や心配ごとを共有し、助けあうことができるからです。

「強さ」ではなく「弱さ」でつながることで、本当の意味でみんなが強くなれる。生徒一人ひとりが、そんな平和な未来への可能性の源(みなもと)となる大切な存在なのです。

だからぜひ、YMCAを訪ねてみてください。なにも飾る必要はないのです。皆さん自身、そのままの姿で大丈夫です。始めから上手くやれなくていい、どんなことでもゆっくりでいい。それが皆さんに神様が与えてくれた「弱さのちから」なのですから。

鍛治田 千文

「安心できる環境・関係性」を保障すれば人は変わる

副校長 鍛治田 千文

私たち表現・コミュニケーション学科は、YMCAの使命である「すべての人びとが生涯をとおして全人的に成長することを願い、すべてのいのちをかけがえないものとして守り育てます」ということを基本原則に創設されたキリスト教基盤の学科です。

表現・コミュニケーション学科は「多様な不登校生」を対象に、不登校や不登校気味、登校はしているものの学校になじめない、人との関わりが苦手だった生徒達が、自分に自信を持って、自分らしく生きることを支援する学科です。

クラス学習では習熟度別、パソコンなどは経験別、また個別対応の授業や自己表現力を高める選択・体験科目もあります。あたたかい雰囲気の学校生活は、生徒同士や教員・ボランティアとも対等な心地よい関係を育む場になっていて、より良い関係を通して、生徒たちは個性を認め合い、お互いを尊重しあうことを自然に学んでいます。保護者の皆様は、生徒個人にどれだけのサポートがあるかと心配されます。生徒一人ひとりが「ここは自分の居場所」だと感じられるのは、あたたかい空間で、自分が認められている実感です。それがあれば生徒たちは生き生きしてきます。そのため私たちは仲間づくりに力をいれ、からかいや中傷を決して許さない、お互いに向かいあうことを徹底しています。

このように生徒達が楽しく学校生活を送るための学び場として取り組んだ結果、在籍生徒のほとんどが入学当初より見違えるほどに変化してきました。私たちは「安心できる環境・関係性」を保障すれば、誰でも自信を回復し、将来の希望を語ることを教えられました。多くの生徒達が「学校の主人公」として、豊かな人生を過ごす学び場である表現・コミュニケーション学科に来られることをお待ちしています。