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7月 全体礼拝

 夏休みを間近に控える中、7月の全体礼拝を行いました。

今回導かれた聖書の箇所は、ヨハネによる福音書13章34-35節です。

『わたしは、新しい戒めをあなたがたに与える。互いに愛し合いなさい。わたしがあなたがたを愛したように、あなたがたも愛し合いなさい。互いに愛し合うならば、それによって、あなたがたがわたしの弟子であることを、すべての者が認めるであろう。』

 この聖句はイエス・キリストが十字架にかかる前、最後の晩餐として弟子達と共に過ごした後に書かれた箇所です。ここでは人を愛するよう弟子達を訓戒したイエスが描写されています。そんな弟子達もまたイエスに倣い、たとえ自らの命を失ったとしても、信仰に生きることを誓うのでした。

 しかし、状況が一変します。イエスが番兵たちに捕えられると、弟子たちはみなイエスのもとを去っていきました。

 説教者の岡村牧師は、人を愛していく難しさについて語られました。

 「夏休み、みんなはどう過ごしますか?友だちと遊びにいく人もいるでしょう。しかし、楽しい時間を過ごす反面、関係において失敗してしまうことがあるかもしれません。誰でもこんな関係でありたい。こんな自分でいたいと願う人がいるでしょう。

 イエスの一番弟子だと言われた人物がいます。彼の名はペテロ。彼は最後の晩餐で弟子達が自分を裏切ることを示唆したイエスに対し、『他の者たちが裏切ってもわたしは裏切らない!!』と誓います。ただ、彼を取り巻く状況が変わり、彼自身の命が危ぶまれたその時、彼はイエスを否定してしまうのです。」

 

 誰もが裏切られた経験や失敗が、また自分自身が誰かを裏切ってしまったこともあると思います。気がつくと、なりたかった自分からなりたくない自分になっているということが私たちの現実には起こります。また時に、自分の力で人を愛していくことは難しく、愛していこうとする気持ちすら湧いてこない現実があるかもしれません。

そんな私たちの弱さを知りつつもなお、聖書は言います。

『わたし(イエス・キリスト)があなたがたを愛したように、あなたがたも愛し合いなさい。』

イエスは最後の晩餐後、弟子の一人の裏切りによって、十字架につけられます。弟子達はまさに絶望の中にいたことでしょう。そして自分たちも捕まり、殺されてしまうと思った彼らは隠れてしまいました。そんな中、復活したイエス・キリストが現れて言いました。

『あなたがたに平安があるように』

復活したイエスは弟子たちを叱りつけることはありませんでした。むしろ、新しく生き直し、福音に生きることをすすめます。

 イエスを3度拒んだペテロ。しかし、彼はその後に初代ローマ法王となったのです。聖書の赤裸々な記述はどんな者でも必ずやり直せることを宣言しています。全てのことを働かせ益と変えてくださる神様はどんな者にもチャンスを与え、生き直させることが出来るのです。ここに希望があります。

 

 これから長期休みに入ります。無理をせず心と身体を休めつつ、何事にも果敢に挑戦できますように。心からお祈りしています。

 

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大阪YMCA国際専門学校高等課程 表現・コミュニケーション学科