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ゲストティーチャーpart2  校長先生

学校は人生の準備をするところ

 

 

今日のゲストは、表コミの校長、神田尚人先生です。校長と教室に入ると、教室の雰囲気がピリッとしました。

 

最初にお話頂いたのは、「観察眼」。事前に生徒から集めていた質問に答えながらお話頂きました。その答えの前に校長は生徒に質問を投げかけられました。それは、生徒達の「観察眼」をチェックするものです。校長から、「みんながこれまで接してきた校長と私の違う所は何ですか?」との問いに「元気がいい・個人に関わる時間が多い・とりわけフレンドリー」と生徒からはざっくばらんな発言が飛び交いました。その後、校長の話は続きました。

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『このみなさんが感じた違いはどこから来るのか。その答えはみなさんが驚くかもしれないけれど、「私の仕事は校長ではありません」。これに2文字加えて、私の言いたい意味にして下さい。正解は「私の仕事は校長だけではありませ。」です。私の仕事は、国際専門学校の校長という仕事、土佐堀館の館長、学校法人大阪キリスト教青年会理事、学校事業統括、大阪府専修学校各種学校連合会理事、留学生委員会担当という仕事もしています。私の職業はと聞かれたら、それは、YMCAのスタッフです。YMCAには人と関わる仕事がしたいと思い、就職しました。仕事は私を育ててくれたものであり、また育ててくれるものです。こんなたくさんの立場があることから、みなさんが出会ってきた校長と違うのだと思います。

思い返せば、高校の時に自分が大事にしたかったことは今も変わっていないと思います。高校生の時私が大切にしていたのは、友人との時間、クラブ活動、それと一人の時間でした。人と関わることが好きでそれを大切にしたいと思う気持は今でも同じです。

さて、働くということもそうですが、何かを選択しないといけない時に、みなさんに伝えたいことは、BESTとBETTERの違いです。自分にとってBESTの仕事に就きたいと思うのは当然ですが、それは、時に自分を窮屈にしてしまうものです。自分がやりたい仕事ではなく、やれる仕事を探す。つまり、BETTERを選び、それをずっと続けるうちに自分のBESTになります。私は校長を11年やっていますが、はじめはその責任の重さに苦しくなることもありましたが、続けている中で、たくさんのことを学び、今があります。

みなさんからの質問に『幸せな時はいつですか?』とありますが、それは、みなさんも含め私が関わっている人の成長を感じたときです。みなさんと1年生の時に行ったデイキャンプは今でも鮮明に覚えています。そして、今、みなさんを目の前にして「あぁ3年生になったんだなぁ」と、これも喜びです。  

さあ、今日の最後の質問になります。『学校って何だと思いますか?』この質問は私にとって、またみなさんにとっても意味の深い質問です。私からみなさんへの答え、それは、「これからのみなさんの人生の準備をするところ」です。みなさんの表コミでの最終学年が、みなさんの人生の土台になることを願っています。』

 

110712-2.jpg校長の話の後、生徒の感想では、「校長先生の仕事がとても忙しくて、責任があることが分かった。それなのに、仕事が大変じゃないと言ったのには驚いた。自分がやりたい仕事、やれる仕事をみつけられた校長先生はすごいと思った。」「個性のある楽しい先生だと思いました。校長先生としての仕事だけでなく、YMCA自体を好きなんだと思いました。」「大人になるって事は責任が大きくなるのかなと思った。BESTを目指すよりBETTERを取り入れて行ったら最終的にBESTに行き着くのでは無いのか?と聞いてなるほどと思った。」

 

生徒と校長の距離が近く、親しみを持って関わることができ、この様なお話が聞けるのは、表コミならではと感じました。