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ゲストティーチャーpart3 保育士

子どもへの愛

 

 

3年生の総合学習のゲストティーチャー、今回は、同じ会館にあるYMCAとさぼり保育園の木山敦子先生にお越し頂きました。

前半は事前に生徒から集めた質問に答えて下さいました。

 

Q:なぜ保育の仕事に就いたのか?

A:自分が子どもの時、幼稚園の先生が大好きで、その時から保育士になりたいと思っていました。また、今回改めて振り返ってみると、学生の時は、自分に自信がなく、大人社会に入って適応できる自信がなく、子どもの中に自分をおくことで安心することが出来たからなのかなとも思います。

 

Q:保育士の仕事で大変な仕事は何ですか?

A:園の保育者にアンケートをしたところ、一番は書類書き(書き物の多い仕事)、2番はクレーム対応、3番は自己管理でした。クレーム対応は大変な仕事ではありますが、皆、子どものことを想ってのことですので、正しくはクレームというのは違うでしょう。モンスターペアレントはいません。

 

Q:子どもに接していて困ることはありますか?

A:子どもから愛情をもらっている毎日です。本当に感謝しています。泣いている子どもがいて、その理由が分からない時は、困ってしまうことはあります。

 

110805-1.jpg後半は、スライドを使って写真を見ながら、お話して頂きました。

『保育園は保育に欠ける子どもたちが来る所なので、安心して生活が出来る場所になるようにしなければなりません。また、0歳児から6歳児までの子どもが遊びからたくさんのことを学べるように、子どもたちの発達に合わせた遊びやおもちゃを用意しています。例えば、スプーンで食事を口に運ぶ時、実は手首をかえす動きが必要です。保育者がおもちゃを作って、遊びの中で、その動きを習得できるようにしています。

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ある子どものお話です。その子はお家でオジキソウを植えました。ある日、「先生、命が生まれたよ」と教えてくれました。ちょうどその頃、命が生まれるというお話をしていました。その子どもはその事を覚えていて、私にお話しに来てくれました。そのオジキソウに「ペコリン」と名前をつけてとっても可愛がっていました。』

このエピソードと先生の優しい笑顔に思わず生徒たちの顔も笑顔になっていました。『とさぼり保育園では、おもちゃは子どもが自由に出せる位置に置いています。遊びたい時に遊びたい道具で遊べます。また、片づける時間の決まりはありません。明日、続きをしたいと思ったら、置いておくことも出来ます。積み木を積み上げてお城を作った子どもがいました。お友だちが一生懸命遊んでいるのを見て、大切ということが伝わり、周りの子が壊すことはありません。

また、保育園では、生活習慣を身につけることも大切です。その為に、「習慣」を大事にし、食事などの育児は一人の子どもに一人の保育者が付き、一口量やスプーンの使い方などを日々の繰り返しの中で習得していきます。

どうか、みなさん、是非優しいお父さん、お母さんになって下さい。沢山こどもを産んで、いっぱい愛情を注いで下さいね』

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温かな口調で子どもへの愛をたくさん感じることのできた1時間となりました。生徒から、もっと聞きたいという声が聞こえてきました。先生に生徒の感想をお渡しすると、先生から全員にお返事を頂きました。お忙しい中、お越し頂き、本当にありがとうございました。同じ会館で時々出会う小さい子ども達が今まで以上に愛しく思えるようになった時間でした。

 

【生徒の感想より】

◆良いお父さん、お母さんになって欲しい気持ちが伝わってきた。仕事をすごい楽しんでいるし、誇りを持っているんだなと思った。楽しそうに話をしてくださってすごい楽しい気持ちになった。

 

◆保育士にとって一番大事なことは、子どもが安心できる環境を整えることだと知った。それと、意外に大変なことは、書類整理や作成だと知って驚いたので、もっと詳しく保育士について知りたいと思った。

 

◆子ども相手はとても大変そうに見えたが、子どもの笑顔はとても良いものだと再認識できた。