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器械体操にチャレンジ!

跳び箱に挑戦!

 

後期の体育の授業では、器械体操を行っています。前期から少しずつ授業の中で器械体操を行うことを生徒に伝えてきましたが、その度にブーイングの嵐。「えぇ~、ほんまにやるの~」「絶対やれへんからな」という生徒に「やる!」と強く断言しながらも、今年の器械体操はどうなるのかな、やめた方がいいかなと密かに緊張をしていた私。しかし、器械体操の総まとめとなる授業を終え、取り入れて良かったと心から思いました。

 

総まとめの授業は、跳び箱のテストです。生徒たちは、開脚跳びの練習を何度も行い、テストに臨みました。「全員跳ぶ」を目標にしてきた授業。テスト前日は、「全員が跳べなかったらどうしようか。跳べなかった生徒は、苦手意識が残ってしまうのでは・・・。」という不安の気持ちでいっぱいでした。きっと私以上に生徒たちは、緊張していたことと思います。しかし、当日の体育館。私の不安な気持ちをかき消してくれる生徒たちの一生懸命な姿がありました。

 

用意した跳び箱は、大・中・小合わせて5つの跳び箱。自分が跳べるものを選択し、チャレンジします。体育は、クラス全体で行う一斉授業のため、運動が得意な生徒から苦手な生徒まで、生徒たちのレベルは様々です。苦手な生徒は、跳び箱を跳び越えることを目標に。得意な生徒は、ただ跳び越えるだけでなく、テストの前に伝えた評価基準を頭におき、できるだけきれいなフォームで跳ぶことを目標に。それぞれが、自分の目標に挑んでいきました。

 

多くの生徒が、1回で合格、または3~5回のチャレンジで合格していく中、数名の生徒がなかなか跳び越すことができません。何度挑戦しても、最後の最後でお尻が跳び箱に当たってしまったり、跳んでいる途中で跳び箱を足で挟んでしまったり・・・。なかなか思うように跳べない生徒の姿を見ながら、技術ではなく恐怖心のみと感じ、時間ギリギリまで使用し、何度もチャレンジすることにしました。最初は、私と数名の生徒とで行っていたチャレンジが、徐々に周りに人が増え、クラスメイトがチャレンジしている生徒に声をかけていきます。「もう少し!」「怖がるな!」「跳べる、跳べる!」「あぁ~おしい」色々なところから聞こえてくる声に励まされ、チャレンジする生徒の体にも力がはいります。そして、いよいよ時間も迫り最後の挑戦となり、「よっしゃー!!」と大きな声で叫び助走した生徒。空中に浮く体。キレイな跳躍です。着地後、大きなガッツポーズとともに走り回る生徒。どこからともなく体育館は拍手と「ヤッター!」という声に包まれました。授業後、「今のクラスの雰囲気が好きやねん」「今日の拍手、映画みたいやったな」と感想をもらす生徒たち。チャレンジした生徒も「はじめて跳び箱が跳べて嬉しい」「最高!」と達成感に満ちた感想を述べていました。

 

“安心できる環境があれば変わる”。失敗しても笑われない。自分のことを真剣に応援してくれる仲間がいる。応援できる仲間がいる。そんな環境で、自分の目標達成を掲げていた生徒たちが、最後はクラス1つとなり、全体の目標である「全員跳ぶ」という目標を達成しました。

 

インフルエンザでお休みだった人、別の日に試験するから大丈夫だよ。安心してください。