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2月 全体礼拝

「助けて!と祈れる恵み」

 

 

3年生にとっては最後となった全体礼拝は、本校チャペルで行いました。今回与えられた聖書の箇所は

 

マタイによる福音書 第6章 13節

 

『わたしたちを誘惑に遭わせず、悪い者から救ってください。』

 

大阪教会の牧師 村上修平先生のお話は「助けて!と祈れる恵み」という題でした。

 

「主の祈りの第6の祈りであるこの聖書の箇所。この箇所について、「この表現はちょっと違うのではないか」といった高校生がいました。その子は、誘惑に遭わせずというのはなんだかしっくりこない。誘惑があっても乗り越えられるようにして欲しいと祈る方がいいのではないだろうかと言うのです。私自身、大学生の時は神仏に頼る人は、弱い人だ、困難があったら、自分の力で乗る超える事の方がすごいと思っていました。センター入試の前にだけ神様の前に行き、合格祈願をする人がいますね。これまで努力していればいいですが、努力なしに神様にお願いするのは、何か違うなと感じるのです。勝ち組や負け組という言葉が流行りました。勝ち組がえらいのでしょうか。自分の力で何でもできる人がえらいのでしょうか。

 

私の家にはマルチーズが2匹います。そのうちの一匹が散歩に行くと、必ず自分より大きい犬に向かっていき、吠えまくります。私はドッグトレーナの人になぜ自分より大きい犬に向かっていくのか聞きました。すると、弱い犬ほどよく吠える。つまり、とっても臆病で、やられる前にやれという様に向かっていくのだと教えて貰いました。そういう私自身にも弱い部分はあります。周りの人が私を心配して「大丈夫?」と声をかけてくれた時、本当はしんどくても「うん大丈夫」と答えてしまいます。人にはそれぞれ恐れや傷があります。分かっていても繰り返してしまうことがあります。そんなに簡単に乗り越えられるものではありません。だから神様はこうおっしゃるのです。格好つけて自分で何とかしなくていい。「助けて」と言いなさい。本当に強い人は、自分の弱さや傷つきやすさを認める人だと思うのです。神様がいて下さる。だから大丈夫、安心して、いつでも神様は居て下さいます。卒業していく皆さんがいつでも神様に助けて下さいと言えるように祈っています。」

 

 

もうすぐ表コミを巣立って行く生徒、これから次のステップへと向かう生徒にとってとても温かなお話でした。「助けて」と言える神様がいることを忘れないで欲しい、そして、「助けて」と言える表コミでありたいと願う礼拝となりました。