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総合学習「車椅子体験」

意思疎通・譲り合うことの大切さ

 

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「止まったら必ずブレーキ」を合言葉に、車イス体験を行いました。講師はYMCAで「介護ヘルパー」担当のベテランです。3人組を作り、車イスを押す人、乗る人、見守る人になりました。足を怪我して歩けなくなることは誰にでも起こりうることだから、『「自分と関係のないこと」ではなく、自分のこととして体験して欲しい』との講師の言葉。『楽しく体験出来ればいいのではなく、みなさんが車椅子を押す人(ヘルパー)になった時、相手の安全を守れるようになって欲しい。だから、安全面については厳しく言うことや、繰り返し言うこともあるので、それは理解しておいて下さい。』と体験の意義の説明を聞きました。

 

最初は不慣れな生徒たちでしたが、エレベーターに乗ったり、段差を越える練習をするうちに、随分スムーズに押すことができるようになりました。教室では、机や荷物が障害物となり、思うように進むことができません。また、車椅子同士がすれ違うことが出来ず、お互いに躊躇する場面も。この時にはある生徒が、「コミュニケーションしよ!」と声を掛けました。コミュニケーション学科という名前の学校の中で、こんな台詞を生徒から聞くと思っていなかったので、大変印象的でした。車椅子がスムーズに行き交う為には、互いに意思疎通をし、譲り合うことが必要でした。

 

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車イスの生徒からは、「楽だと思っていたが、怖いんだなぁ~」との声も。自分の思い通りにならないことや、ちょっとした段差が「怖い」と感じることを体感していました。また、「上がりますよ」と時間が経つにつれて自然に声を掛け合っていたことが印象的でした。

 

【生徒の感想より一部抜粋】

・乗る人が安心できるように気をつけてゆっくり押した。

・今後、車椅子に乗っている人が困っていたら、この経験を活かしたい。

・段差の練習で乗っているときにはドキドキした。

・周りに気を配りながら動かすのは難しいと思った。段を通る時に力がいると感じました。車椅子は乗っていると自分の目線ではなく、押している人の目線で動くので、すごく違和感がありました。乗っている人と押す人の両方を体験できてとても良かったです。