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被災地の発達障がいの子どもと家族の六甲山キャンプを終えて

 
「寂しくて。ここ(胸)が痛くて」とキャンプが終わった翌日、一人のリーダーがYMCAにやってきました。親から離れられなかった子どもがリーダーに甘え、最終日には子ども同士の関係が築かれた、人と人を繋ぐ見えない糸が何重にも繋がっていることに感銘を受けたキャンプでした。「君ら仲いいなあ」「うん、2日前の9時から」そんな会話が交わされるそれはそれは暖かい優しい空気が流れたキャンプでした。 
 甚大な被害をもたらした東日本大震災。日本中の誰もが心を傷め、何かできることを模索した出来事でした。その中で、非日常が苦手な発達障がいの子どもたちが、フラッシュバックを起こしたり、パニックで避難所でも疎まれるということを聴き、つきあがってくる思いを抑えられず、キャンプの企画書を書いたのは2011年4月のことです。幸いにもこれが通り2011年、2012年大きな支援金を頂戴し、2013年にはファンドレイジング委員会が立ち上がり、多くの方々の寄付と助成金をいただきこのキャンプが実現しました。表コミ・サポートクラスのスタッフが中心となり、リーダーには表コミ卒業生もいました。 

 一緒に参加いただいたアドバイザーには次のように言っていただきました。 

『育ちに課題を抱える子どもたちとその保護者を被災地から招くということで、(個人的には)肩に力が入りがちでしたが、1日目から、YMCAスタッフの“しなやかな”リーダーシップの下、子どもたちの表情はプログラムが進むにつれて豊かになり、それを見ている保護者の顔にも笑顔があふれる素晴らしいキャンプでした。 
「いつも声かけを丁寧に」「子どもの長所を認め」「怒らず・叱らず」「大声を出さず」「指示は丁寧に簡潔に」等、リーダーとキャンパーがしなやかな人間関係を創り上げることができていました。  
キャンプ全般を通じて「表コミ」のスタッフの力は素晴らしいものでした。』 

https://www.facebook.com/rokkosanoyakocamp?ref=hl 

下記は参加保護者からのアンケート抜粋です 
・成長の違う子どもたちを1つに纏める大変さは、頭が下がる思いでした。今回のスタッフの方々の心のこもった想いに、胸が一杯になることが、何度もありました。このキャンプを開催するまでに、どれだけの人と、思い入れ、時間、が使われたのだろうと思うと、感謝です!! 
・説明会に行ったときは、毎日が慌ただしくしている中で、大阪YMCAの方々がどのような思いで、はるばる宮城県に来ていただいたかは、その時はわかりませんでした。キャンプに参加した時に分かりました。最後に「虹」を歌った時に、とめどなく涙がポロポロ流れてきたのです。歌詞の意味が、分かりすぎるほど心に響きました。スタッフの方々の、いつもステキな笑顔で子ども達、そして私達にも微笑んで頂き、疲れている心が洗い流されたようにすっきりしました。いつかまた、成長して大きくなった○○と、心豊かになった私の成長も重ねて、会えることを楽しみにしています。本当に無償の愛を有難うございました。 
・キャンプ全てが楽しかったです。最高でした。素晴らしいリーダーの方々と出会えたこと、近所で同じような悩みを抱えている方々と知り合えお友だちになれたこと、子どもたちの生き生きとした表情が見られた事、一生心に残るキャンプでした。 
・リーダー達から多大なるパワーをもらいました。子どもたち向けのキャンプだったはずが、親の私が射抜かれてしまった気持ちです。日々の仕事や人間関係に悩んでいた自分は小さかったと気付きました。おかげでキャンプの後は生まれ変わったかのように過ごしています。自分でもびっくりするくらい日々の小さい幸せに気付けるようになり、苦手だった人にも優しくできるようになれました。気分がのらないときや憂鬱な気分のときなど、こんな時大阪キャンプのYMCAリーダー達だったらどうするんだろうと考えるだけで、皆さんの笑顔が目に浮かんできて、心に温かい何かが満ちてきて、その思いが溢れて、みんなに滅茶苦茶に優しすぎる自分に変身できるようになりました。 
・自分が変われば周りも変わる。自分の行動は山びこのように自分に帰ってくる。自分もみんなも笑顔にできる自分でありたいと思います。 
・手厚いサポートにただただ感謝です。行って良かった!!この一言につきます。 
・様々なお話を聞き、また私達も自分達の思いを吐き出せて、妻も私も何か大きな呪縛から解放されたような清清しい気分になれました。 

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***** 在籍生の7割が不登校経験者の学校 *****  

大阪YMCA国際専門学校高等課程 表現・コミュニケーション学科