トピックス

六甲オーバーナイト

“One For All, All For One(ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために)”――10期生の六甲オーバーナイトは、このことを再確認するために行いました。

六甲山YMCAに着くと、そこに広がっていたのは大自然。期待していた雪は積もっていませんでしたが、少し氷の張った池、方々に伸びる木の階段、その先に何があるのか知りたくなるような深い森を見て、一同のテンションも上がりました。

加藤坂本.jpg

正野班食事.jpg

オリエンテーションを終え、まずは昼食。食前感謝の祈りと讃美歌、号令は、今回すべて有志の生徒が行ってくれました。

 

最初の活動は「新聞紙で名前づくり」。しおりの裏表紙に、新聞紙から切り取った文字のみで自分の名前をつくり、オリジナルの裏表紙を作成しました。新聞紙の膨大な文字の中から自分の名前の文字を見つけるのは、簡単なことではありません。自分の探している文字をクラスメイトに呼びかけ合い、みんなでみんなの名前を探しました。

六甲外.jpg

しおり集合写真.jpg

名前づくりの後は、そのしおりを持って外へ。オリジナルのしおりと共に記念写真を撮りました。次の活動までの間は、グランドで鬼ごっこをしたり、森を探索したり、研修室でゆっくりしたり、各々自由に過ごしました。

驚く北村君.jpg次に集合したのはホール。ここでは、動きのある活動を行いました。「みんなでバラバラの方向に歩く」、「目をつぶって歩く」など様々な歩き方をホール内で試した後、野外に出て、一トラストウォーク階段.jpg人が目をつぶってもう一人が先導する「トラストウォーク」を行いました。目をつぶると、次の一歩が予測不能で、少しの段差も恐ろしく、先導してくれる相手を信じて進むしかありません。ゴールに着くと、なんとも言えぬ達成感で互いに顔がほころび、相手の心遣いへの感謝で胸がいっぱいになりました。

午後の活動の最後には「自分探しオブジェ」を作りました。森の中から、自分を表すものを何か一つ見つけてきて、活動班のメンバーの“自分”と組み合わせて、オブジェを作るという活動です。自分を表すものとして持ってきたものは、10期生のように実に様々。これからもっと自分を出していきたいという思いを込めて、開きかけの松ぼっくりを、まっすぐ伸びていきたいという思いからつららを、自分は一人の人間だけれど、たくさんの仲間がいるということを表すために、一本の枝とそれがたくさん連なった枝を持ってきたりと、10期生一人ひとりの純粋な思いが反映された宝物が集まりました。それらを組み合わせて作ったオブジェにも、各班の熱い思いが込められたものになりました。誰が欠けてもこんなに楽しい時間は過ごせないという思いから、それぞれの持ってきたものが互いを支えあっているオブジェを作った班もあれば、目指すものは違っても互いに高め合っていけるよう、それぞれの思いを一つの木に実らせた班もありました。

一人はみんなの.jpg     ふね.jpg     人間社会.jpg

 新たな道へ.jpg     One For All.jpg     6人ベイ個体.jpg

 

夕食後には、心を落ち着けて自分やクラスメイトと向き合う活動願いの輪.jpg「願いの輪」を行いました。自分がどんな気持ちで表コミに入学したのかを振り返り、来年自分がどんなことを頑張りたいか、一人ひとり前に出て、クラスメイトに発信しました。一人では難しいことも、みんなの協力があればできます。まさに、“ひとりはみんなのために、みんなはひとりのために”です。10期生がこれから、互いの成長のために協力し合える関係を築く、第一歩となりました。

翌日は、マダン劇の練習を行いました。これまで各パートで練習してきましたが、今回初の通し練習を行いました。みんなの個性と力を合わせて、ひとつのものを作り上げる、その楽しさとやりがいが感じられる、充実した時間となりました。自分の出番でないときも、仲間を温かく見守る姿が印象的でした。

みっちゃんらいちゃん.jpg       端氏とユカイな仲間たち.jpg       伊達爆笑.jpg

昼食の後、六甲オーバーナイトをしめくくる活動として、「One For All, All For One」という活動を行いました。改めて自分の得意なこと、苦手なことは何かを考え、それをふまえて、“みんなに手伝ってほしいこと”、“自分がみんなのためにできること”を共有しました。自分の良さも、相手の良さも認めたことで、これまでとはまた違う仲間意識が生まれたのではないかと思います。

この2日間、様々な活動を通してそれぞれの思いを共有したことで、クラスメイトの新たな一面を知ることができたと思います。今まで知らなかった意外な一面や、自分と似ているところを知り、互いをもっと好きになったのではないでしょうか。六甲オーバーナイトで共有したそれぞれの思いを大切に、互いの成長のために協力し合い、そして互いの成長を喜び合える集団になっていってほしいと思います。

 

  

***** 在籍生の7割が不登校経験者の学校 *****  

大阪YMCA国際専門学校高等課程 表現・コミュニケーション学科