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一期一会の茶道の世界

 

 

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3年生ホームルームで、毎年恒例となっている「茶道体験教室」を行いました。これは、ご寄付や演劇の和装手伝いなど、様々な場所で表コミを支援していただいている「大阪センテニアルワイズメンズクラブ」のみなさまが、「表コミ生と触れ合う場所がほしい」ということで実現した企画です。

 

お茶をいただく前に、まずは茶道の心得である「一期一会」の精神や、「我唯足るを知る」という思想についてお話しいただきました。授業とは一味違うお話に、生徒たちはみな食い入るようにお話に聞き入っていました。また、茶室の入り口である「躙(にじ)り口」についてのお話は、多くの生徒にとって非常に印象的なものでした。縦横約60cm四方の躙り口は、どんなに位の高い武士でも兜や刀を持っては入れず、誰もが頭を下げて入ってくることで、茶室にいる人はみな平等である空間を実現した、そしてその考え方は、ルカによる福音書の「狭き門より入れ」の思想と通じるものであると紹介して下さり、日本文化の奥の深さと、文化を超えた普遍的な価値観について学ぶことができました。

 

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その後、お茶の飲み方・作法を教えていただき、和菓子とお抹茶をいただきました。希望の生徒は、自分でお茶を点てるところから体験させていただきました。無心でお茶を点てることに集中したり、静かな気持ちでお茶をいただいたりと、普段の学校とはまったく違う時間の流れの中で、生徒もいつもとは違う穏やかさを見せていたように思います。授業の後も、「すごくいい時間だった」、「日本の文化っていいなあ」などの声が口々に聞かれました。

 

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【生徒感想(一部抜粋)】

・一期一会という言葉をお話しがありましたが、この場でこのメンバーでこのような

体験をすることは一生に一度で、こんなに楽しい時を皆で過ごすことができて嬉しいと

思いました。

 

・今までサービスを受ける側とする側にわかれていると思っていたので、

「一緒に対等な立場で楽しむ」ということに驚いたと同時に、

おもてなしとはそういうことなんだなと思いました。

 

・先生方の講義の中にあった「見て、聞いて、書いて、覚える」という勉強法を、

これからの学習生活に活かしていきたいと思いました。

 

・茶道と聖書に共通点があることが一番驚きでした。

今まで茶道は日本独特のものであるという考えが先行していたので、

他の文化との共通点を見つけようとすることをしてきませんでした。

今回の授業でそれを見つけることができたのは私にとって貴重な体験でした。

 

・私は何度か茶道を行ったことがあるのですが、自分の知らなかったことが

たくさんあってとても驚きました。「我唯足るを知る」、この考え方を知ったときは

  そんなことは一度も考えたことがない、すごい、と思いました。

私はこれからこの考え方を忘れないように生きていこうと思いました。