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ラジオ制作に挑戦しました(2年コミュニケーション)

2年の「コミュニケーション」の授業を担当しているのは、NPO法人音楽劇場ミューの代表理事をつとめる植村好宏先生。この法人は、総合芸術(芸能)、ミュージカルというひとつのものづくりを通して年齢の垣根というものが存在しない幅広い交流の中で、確かな教養(自主性を持った、協力的で、責任感の強い、かつ、明確な主義主張を持っている。)を身につけていく環境(学校)を提供していくとともに、各地方自治体と協調して子どもと高齢者との文化的融合を図り、子どもを教育できる社会づくり、大人が活気をもつ社会づくりを目標に主体的に活動していくことで地域や社会全体の発展に寄与することを目的としています。

 

植村先生は、表コミ生が自分でも気づいていない一人ひとりの個性を引き出し、各々の持ち味を生かしながら一つの作品を作り上げていく過程を大切に授業を展開しました。高校生はこの過程の中で失敗を繰り返しながらも、クラスメートの存在そして自分の存在の必要性を学びます。また、ラジオ収録や演劇公演は、自分たち以外の人びとに対する社会的責任をも果たさなくてはいけません。社会的疑似体験をさせ、的確な方向へ誘導していく大人の存在が高校生にとっては重要なのです。

 

きっかけは

2年生のクラスの関係作りのために、何かひとつのプロジェクトをやっていく必要性を植村先生から提案がありました。それぞれ一人ひとりがなくてはならない存在であること、個人の意識変化が集団の力をあげる、ということをねらい、5月に入ってからラジオ制作をめざしました。もともと声優希望がある生徒もいて、生徒達は少しずつのってきました。

 

番組の構成

     フリートーク ・ラジオドラマ ・1年生へインタビュー Aくんの世界

 

これらを通して

それぞれのキャラクターを生かした役をもつことによって、なんとなく休んでしてしまう癖がある生徒も、自分の役割があることで、遅刻してでも必死に午前中の授業内に通学することができました。学年を超えてのインタビューは、第一印象で決めつけていた下級生への印象も「話してみないとわからない」と第一印象を変えるものになりました。「Aくんの世界」は独特な感性を持っているAくんと司会とのアドリブやりとりです。自分の世界にこだわりをもって実現しようとするAくんと、それにとことんつきあう植村先生とぶつかることもありながら、その関係性は深まり、その世界が個人から一人、二人と広がっていきました。役割の中から、日ごろから考えられない組合せでの放課後の読みあわせもありました

 

初めてのラジオ制作。録音室内のブースでの録音は過度の緊張が走りました。植村先生と、植村先生の仲間のサウンドディレクター須川忠俊氏もボランティアでかけつけてくれ、音響などを手伝っていただきました。今は1枚のCDになることを待ち、8月の登校日に皆で聞きます。

4月と比べ、ゆるやかな中にも仲間意識が生まれ、自分がクラスの中でかけがえのない存在と気づき、後期からの演劇に向けてスタートの第一歩を踏み出しました。

 

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