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六甲山親子思い出キャンプ

 東日本大震災から4年。発達障害のこどもたちやそのご家族が、避難所で肩身の狭い思いをして過ごされていると聞き、「安心できる環境で少しでもホッとしてもらいたい。保護者もこどもたちもリフレッシュできる場をつくりたい」という思いから続けてきた「六甲山親子キャンプ」。 去3回は六甲山YMCAに、仙台・盛岡・福島などで被災された発達障害をもつこどもとそのご家族を招いたキャンプを行いました。参加者の方とつながりながら4年目を迎えた今年、大阪YMCAのスタッフが仙台に足を運び、1泊2日の「六甲山親子思い出キャンプ」を実施しました。仙台でスクールカウンセラーをされている神谷文子さんも、YMCAの取組に共感し、かけつけて来てくださいました。また、今年も多くの寄付に支えられ、仙台で実施することができました。

 3年間のキャンプで出会ったご家族が集まる、同窓会のようなキャンプ。初めて会ったときは5歳だったメンバーは小学生になり、中学生だったメンバーは高校生になり。少し大人びた表情になったメンバーたちは、久しぶりでもリーダーとすぐ打ち解けました。

 不安定な天候ではありましたが、川遊び・野外炊飯・レクリエーションと盛りだくさん。川につかることが怖かったメンバーも、ライフジャケットを着て、リーダーと一緒に、流れに身を任すことができました。河原では、おたまじゃくしや小魚も捕まえました。夜のレクリエーションは「じゃんけん列車」や「月夜のおばん」、メンバーたちがやりたかった「色おに」や「だるまさんが転んだ」も取り入れ、保護者の方々も一緒に、大盛り上がりでした。

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子どもたちが寝た後は、スタッフと保護者の語りの時間。月日が経つごとに、「今だから話せる」ことを私たちにも共有してくださっているのを感じます。その中でも、「YMCAにはまっています」「どんな場所でも、どれだけ費用を払ってでも行くので、続けてください」という保護者の方々の声に、繋がりながら、続けることの大切さを感じました。2日目は野外炊飯で、ナンと2種類のカレーを作りました。グループで協力して、一生懸命混ぜたり、成形したり。出来上がったナンもカレーも絶品でした!ナンを発酵させている間に、思い出に残る焼き板作りをしました。思い思いに、好きな車やキャラクター、「キャンプ楽しかったよ」という気持ちなどを記しました。中には「スマホ」と書いたメンバーも!ハイセンスなメンバーたちの発想に、笑顔溢れる時間となりました。

 あっという間の1泊2日。4年たっても覚えてくれていた「にじ」の歌とふりつけ。最後にみんなで歌って、また会えることを祈りました。今後も、仙台YMCAで行っている親のしゃべり場に皆さんがつながることを願っています。

 

***** 在籍生の7割が不登校経験者の学校 *****  

大阪YMCA国際専門学校高等課程 表現・コミュニケーション学科