「ちょっとずつでいいから」
表コミの長い夏休み期間。
それは、3年生が入れ代わり立ち代わりやってくる、進路面談の季節。
数年前に卒業したAさん。
彼は志望理由が全然書けず、面接対策をしてもなかなか言葉が出てきませんでした。
どうしても、自分の言葉ではなく、親やインターネットの言葉を借りてしか話せない。
何度も面談で添削や練習を重ねますが、改善が見られず、最初の入試はうまくいきませんでした。
彼がすごいのは、落ち込みつつも、その後もめげずに面談に来続けたことです。
このまま不合格が続いたら大学は諦めて他の道を探す、と親とも相談しつつも、
何度も何度も対策を続ける中で、
少しずつ自分の中から出てくる気持ち、
「なにがしたいのか」「なんでそれをやりたいのか」を
書けるように、言えるようになっていきました。
合格発表後、吉報に飛び上がる私に、
彼が初めて笑顔になって言ってくれた言葉を、
この時期よく思い出します。
「先生、全部自分でやってみて、よかった。
できるようになって、よかった。」
着実に一歩ずつ階段を登る生徒もいれば、
一歩進んで二歩下がる、山と谷を上り下りする生徒もいます。
でも間違いなく言えるのは、
継続した先に必ず成長があること。
成長している最中は、自分ではよくわからないこと。
それでもやり続けたら、知らないうちに見えない筋肉がついていること。
いくら愚痴や弱音を吐いてもいいから、
できそうならちょっとでもいいからやってみること。
受験に向かう3年生全員へ、
心から応援しています。
学科長 桐山泰典
***** 在籍生の7割が不登校経験あり *****
***** 経験を通して仲間づくり・コミュニケーションを学ぶ学校 *****
大阪YMCA国際専門学校高等課程 表現・コミュニケーション学科(表コミ)