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9月 全体礼拝 『神には何でもできる』

『神には何でもできる』

らくだは大きな動物で、ヒトコブラクダだと全長300cmにもなります。その大きさは当時のイスラエルでは、地上最大でした。今回の聖書箇所では、イエスがラクダと針の穴を用いながら、神の国に入る難しさを説いています。

『イエスは弟子たちを見回して言われた。「財産のある者が神の国に入るのは、なんと難しいことか。」弟子たちはこの言葉を聞いて驚いた。イエスは更に言葉を続けられた。「子たちよ、神の国に入るのは、なんと難しいことか。金持ちが神の国に入るよりも、らくだが針の穴を通る方がまだ易しい。」 弟子たちはますます驚いて、「それでは、だれが救われるのだろうか」と互いに言った。イエスは彼らを見つめて言われた。「人間にできることではないが、神にはできる。神は何でもできるからだ。」』
マルコによる福音書 第10章23節~27節

 話の背後では、金持ちの青年が登場します。青年はイエスの元へ近づき問いかけました。「先生、永遠の命を受け継ぐには、何をすればよいでしょうか」彼は幼い頃から律法をよく守り、誠実に生きてきました。そんな彼に対して、イエスは語りかけます。
「あなたに欠けているものが一つある。行って持っている物を売り払い、貧しい人々に施しなさい。そうすれば、天に富を積むことになる。それから私に従いなさい。」
この青年はイエスの言葉を聞くと、気を落とし、悲しみながら立ち去りました。なぜなら、沢山の財産を持っていたからです。そして、話は上記の聖書箇所に続きます。

 イエスの発言には、弟子たちも驚きを隠しきれず、「それでは、だれが救われるのだろうか」と互いに言い合いました。「良い人になったら・・」「これだけ頑張っているのだから・・」
私たちは自分の行ないを秤において、良い・悪いを判断しようとします。先ほどの青年も自分の生き様はきっと神の領域に近づけていると思っていたのかもしれません。しかし、聖書は私たち人間が自らを救うことはできない。本当の救いは神から来るのだと言います。

 イエス・キリストが十字架にかかって死んだ時、全てはマイナスに見えました。弟子達の多くは逃げ出し、イエスの教えに賛同した者達もまた、自らの保身に走りイエスの元を離れたのです。しかし、彼の十字架が全てを変えました。
かつて、「世界の道はローマに通じる」と言わしめたほどに繁栄したローマ帝国は衰退し、その他、武力の上に打ち立てた列強諸国も今では過去の栄華となっています。
ただ、イエスが打ち立てた愛と赦しの働きは、今なお多くの人々の心を捉え続けています。

 岡村牧師は説教の終盤に広岡浅子さんという江戸末期から明治期を生きた女性を紹介しました。
当時、女性蔑視が蔓延る日本社会において、彼女は一人炭鉱に入っては、働く男性の監督を務め、その後も社会事業家として活躍。豪気・英明な女性として9月28日よりNHKの連続ドラマでも取り上げられます。
実は、彼女は大阪YMCAとも繋がりをもっています。大阪YMCAの先駆者である宮川経輝牧師より晩年に受洗し、キリスト者として、全国各地で熱心に伝道をして回り、日本女性の地位向上にも大きく貢献しました。彼女を根底から支えたのは、不可能を可能とする神の働きです。

 礼拝後、パソコン検定と3年課題研究発表会の表彰式を行いました。表彰を受けた3年生たちは、照れくささの中にも喜びや達成感が見られました。そして、その姿を目に焼き付ける後輩たち。表コミの3年間で培った彼らの成長を感じることができた素敵な時間となりました。

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***** 在籍生の7割が不登校経験者の学校 *****  

大阪YMCA国際専門学校高等課程 表現・コミュニケーション学科