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世界と繋がる総合学習

すべては世界に繋がっている・・・

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表コミのボランティアには個性豊かな大人がたくさんいます。そんなボランティアの一人、高橋純子さん。高橋さんは看護師・保健師として日本で働かれた後、モロッコで海外シニアボランティアとして活動をされ、現在は保健師のお仕事をしながら、週1回表コミのボランティアとして表コミ生に関わっています。

今年度の2年生の総合学習では、「平和」「地域」「福祉」について様々な方のお話を聞き、生徒と共に学びの時間を持っています。総合学習最終日となる今回、それらの全てに関わる“世界”という視点から、高橋さんにお話をしていただきました。

 

第一部として、自分たちの身近にある世界との繋がりを教えていただきました。例えば、西暦、これはイエス・キリストの誕生の日をスタートとして数えられています。この西暦も海外の影響を受けていることになります。また、高橋さんのいたモロッコでは、現在でも陰暦のイスラム暦を西暦と併用して使い、いくつかの休日は新月が見えた次の日と決められているため、曇って月が見えなければ、休日が一日先になるそうです。
次に私たちがよく口にするチョコレートですが、この原料であるカカオは生産国と消費国が全く異なっていることを知りました。どちらかというと発展途上にある国で作られているカカオですが、消費国のほとんどはオーストラリアやベルギー日本も含めた先進国と呼ばれる国なのです。そしてその生産には多くの児童労働があること、児童労働は貧困が一番の原因であることを学びました。私たちが何気なく使ったり食べたりしている背景にこの様な事実があることを知ることは大変重要なことです。知った上で自分たちが出来ることとして、フェアトレードの商品を買うことや、環境に配慮した商品を買うことも地球規模で考えた時、それは児童労働を無くすことにも繋がることを知りました。

第二部は高橋さん自身のお話を聞きました。高校の時、飢餓報道を見た高橋さんは、大きなショックを受け、モロッコでボランティア活動をすることになりました。モロッコでは、特に地方を中心に医療施設が不足していることに加え、妊産婦への教育が十分でないこと等により、妊婦や乳幼児の死亡が日本に比べ多いのだそうです。そこで高橋さんは、現地の妊婦教室の準備や乳幼児の健康相談実施等の支援を行われました。たくさんのスライドを交えながら、活動以外の生活面も紹介していただき、生徒たちは今流行りのタジン鍋は実はモロッコの鍋だということを知り驚いていました。

自分たちの生活が世界と繋がっていること、自分が出来ることを行動に移すことの大切さを学んだ時間となりました。